教師と保護者の恋愛小説「わかっているけど」(30)

小説

〜番外編①〜

今日は長谷川さんと過ごす日々の中で収集した長谷川語録を紹介しよう。

なんというか僕が育った環境にはいなかった人種で、歯に衣着せぬ物言いや例えに最初は面食らったが、最近ではそれを楽しんでいる。

それでは紹介していきましょう。※面白さには個人差がありますのでご容赦ください。

そんな例えある?

長谷川さんに紹介された美容室に通っていた僕は、美容室を変えることにした。

理由は担当女性が切った仕上がりがいまひとつ満足ではなかったからだ。

そこで、家の近所で男性が切ってくれる美容室を見つけ、行くことにした。

店構えは庶民的で、料金も高くない。担当男性も気さくだった。

いつも通り「短くお願いします。」と注文すると、初めて来たにも関わらず思ったよりもいい感じに仕上げてくれた。

この後長谷川さんと会う予定があったため、ジェルもつけてもらった。

ジェルをつけると艶感が出て、よりよく見えた。

美容室を出た途端、長谷川さんからの電話。どこかで見ていたのだろうか。

「散髪どうやった?」

「いい感じやったよ。」

「ほな、良かったやん。早よ見たいわ。楽しみ。」

自分的には満足いく仕上がりで、ルンルンで長谷川さんの家に到着した。

玄関を開け出てくる長谷川さん。なぜかニヤニヤしている。

助手席のドアを開けて、開口一番。

頭、仮性包茎みたいやんw

どう見たらそんな例えが出てくるのだろうか。下衆ですね。

長髪が何よりも嫌

長谷川さんの好みは、薄い顔の韓国人風だが、さして顔に興味はないらしい。

だから、いつも「私顔に興味ないんやって」

とサラッと傷つけてくる。

褒めているのか貶されているのか分からない。

長谷川さんは、顔よりも上品さや陽な雰囲気のようなものに惹かれるらしい。

ある日、だいぶ髪の毛が長くなってきたため、美容室を予約する話をしていた。

「どうしようかな、もう少し後にしようかな。」

「あかんて、早よ切ねま。あそこ予約なかなか取れんのやで。」

「いっそ、ロン毛にしようかな。」

「絶対ダメ。寝てる間に私が切る。」

「そんな嫌なんけ?」

「絶対嫌。ロン毛にするくらいなら、チン毛出して歩いてる方がまだいいわ。

ロン毛とチン毛の対比が秀逸ですねw

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