教師と保護者の恋愛小説「わかっているけど」(51)

小説

長谷川さんの思う「いい男」の基準について

みんなさんの「いい男」の基準とは何だろうか。

これは男性・女性で基準にするものが違ってきそうだ。

例えば男性が思う「いい男」とは、仕事ができる、漢気がある、遊び上手、余裕があるなどが挙がってきそうだ。

一方、女性が思う「いい男」像は男性のそれとは少し違うだろう。

マメ、誠実、頼りになるなどだろうか。

一般的なものを挙げてみたが、やはり1人1人違う基準があるだろう。

長谷川さんは明確な基準(もはや好き嫌いだが)ある。今日はそれを紹介しよう。

①イケメンは無理

 長谷川さんは常に言っている。「顔でメシが食えるか」と。

 ある日、長谷川さんとこんな話をしていた。

 「今年から私らの経理担当の人が変わったんやってー↓」

 「へぇ、どんな人なん?」

 「それが、めっちゃイケメンなんやって。整いすぎ。」

 「ええやん。そのほうがやる気ですやん。見てみたいわ。」

 「もう私あんなん無理。イケメンすぎる。私ちょっと崩れている方がいいんやって。」

 「おい。俺に失礼やろw」

 長谷川さんは、三浦春馬や坂口健太郎のような薄いのがタイプで、北村一輝のような濃い顔な苦手だ。

 その経理担当が薄いか濃いかは分からないが、長谷川さんにイケメンと言わしめるなら相当のイケメンなのだろう。

 しかし、イケメンは見てて気持ち悪くなるらしい。謎だ。そして何より僕に失礼だ。

②軽自動車の男は無理

 この無理はイケメンの無理とはちょっと色合いというかレベルが違う。

 軽自動車に乗った男はとりあえず「ナシ」「ムリ」と判断する。

 どんなに爽やかな男でも、娘が連れてくるであろう彼氏でもだ。

 「え、やよいちゃんが彼氏連れてきて、軽自動車乗ってたらどうするん?」

 「来た瞬間に乗り換えてって言う。もしくは、やよいにそんな男アカンて言う。」

 「嘘やろw 若いうちはお金ないで仕方ないやん。貯めるために今は軽乗ってるかもしれんし。」

 「いやいや、ダメダメ。それならチ○毛出して歩いてる方がマシ。」

 「アホか」

それぐらい軽自動車に乗っている男へのアタリが厳しいのだ。

③低身長・肥満・体毛濃いのは無理

 長谷川さん自身が、背の高いきれいな女性に憧れがあるのだろう。

 僕が「あの子可愛くない?」と言うと、「チンチクリンやん」と割と女性を見る時にも身長のことに言及する。

 男性へは特にそうだ。 

 ジャニーズを見ても、「あんなちっせーのの何がいいんや?」と言う。

 ジャニーズファンには会わせられないうちの1人だ。 

 Hey!Say!JUMPでは、知念のことは「バーモンド知念」、山田涼介は「おもちゃ箱んてな顔」と揶揄するのに対して、背の高い中島裕翔はかっこいいと称賛する。

 要は背が低い男性は、アウトオブ眼中なのだ。

 肥満体型と体毛の濃い人も無理なようで、町で見かけると「きたない」と言う。

 特に胸毛まであるとゾッとするという。

 長谷川さんの美意識が高いため、だらしなさが体型や毛に出ていると感じているのだろう。

 ただ、肥満に関しては痩せれられるし、体毛が濃くても脱毛をすればいいだけなので変えられる余地があるという点ではそこまでではないのかもしれない。

 何なら体毛が薄い僕にも股間の脱毛を勧めてくるぐらいなので、毛は薄い方がお好みなのかもしれない。

 そういう点で、ハゲは大丈夫なのかと問うと、僕には早くはげて欲しいと言う。

 「面白いし、他の女が寄ってこんでw」

 治療をしてでもハゲてなるものかと誓った。

④上品な男性がいい

 長谷川さんの言う上品とは、教養がある、知性がある、字がきれい、育ちがいい、物腰が柔らかいということらしい。

 そのため、国民保険の男、工場勤務の男、自営の男はイヤだという。

 みんながみんな低俗ではないとは思うが、統計的にはそうなのだろうか。

 保険の営業をやっていると分かってくることも多いのだろう。

⑤経済力は欲しいが・・・

 長谷川さんはお金が大好きなのだ。経営者とのつながりもそれなりにある。

 そう言う男性はどうなのかと聞いたときがあった。

 「買いたいものが買えて、旅行にも行ける生活には憧れるけど、全部出してもらったり、専業主婦でって言うのはイヤ。逆に自由じゃない。」

 確かに、自分で稼いで自分で自由に使いたいのが長谷川さんだ。

 出してもらう代わりに言うことを全部聞かないといけない、みたいな生活はしたくないと言う。

 男に甘えてばっかりいる女には反吐が出るらしいw

以上、一般的な可愛らしい女性には当てはまらないような基準(好き嫌い)ばかりでてきたが、共感できるものはあっただろうか

各々が大事にしたいことが違う中で、上手いことマッチングすればそれに越したことはないが、お互いの大事にしたいことを理解し認めることも大事ですね。

 

 

 

 

 

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