東野圭吾「透明な螺旋」をレビュー!

書評

東野圭吾の最新作「透明な螺旋」

ガリレオシリーズでもあり、書店で手に取った人も多いのではないでしょうか。

この作品は、ガリレオの科学的な見解はそれほど多く出てきません。強いていうならモノポールという磁石の一節が出てくるぐらいで、いつもの東野圭吾作品で少し賢くなった感はそこまでありません。

しかしながら、僕に本の、読書の楽しさを教えてくれた東野圭吾作品です。科学的な話が深くなくとも、やはり期待は裏切りません。

冒頭に、赤ちゃんをやむなく児童養護施設の前に置き去りにする母親の描写があるのですが、作品を読んでいる間中、それが誰なのか、そして置き去りにされた赤ちゃんは誰なのかが気になったまま話が展開されていきます。それに加えて、今回はガリレオこと帝都大学教授湯川学の生い立ちにも迫る話にもなっています。

そんな本作のテーマは「親子愛」でしょうか。

特に母と娘、母と息子のように、母親の子を想う気持ちにじんわりさせられる作品です。

もちろんミステリーの要素もありますから、一気読み必至です。

秋の夜長にいかがでしょうか。

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